絵図の出典:松本城公園内の案内地図
この絵地図では、本丸を東西南の三方から囲繞する内堀と、本丸の北側と二の丸を囲む外堀が連続している。堀自体の幅は大きくとっているが、外堀までの縄張りはかなりコンパクトなつくりになっている。
外堀のうち、南側および西側の部分は今では埋め立てられている。もしこれらが残っていたら、ものすごく壮麗な景観だっただろう。外堀のさらに外側には「総堀」がめぐらされていたが、どうやら総堀までの境域が総構というわけでもないようだ。
ところが、地名の俗称として総堀を「外堀」とする呼び方もあるようで、松本城の縄張りについては、専門書を読んでもよくわからないことが多い。総堀の南端は女鳥羽川に隣接しているので、女鳥羽川が総構の東限と南限をなしているように思われる。