木曾路−奈良井散策
北アルプスから御嶽にいたる連峰と中央アルプスの稜線という2つの巨大な山脈に挟まれた木曾谷。峡谷の規模もすこぶる大きい。
木曾路もその宿駅も大きな山並みと深い森林に囲まれている。
そういう木曾路の環境風景と往時の木曾路を忍ばせるような杣道風の景観を垣間見てみよう。
◆雄大な山と峡谷◆
《a-1》 豊かな水をたたえた奈良井ダム湖。
撮影は7月半ば。
権兵衛街道からの道は湖水の右手を走る。
中央奥、堰堤の上に見えるのは鳥居峠。
左手の斜面は、中央アルプスから続く険しい尾根筋。
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《a-2》 晩秋のダム湖。
ロックウェル(岩積み)式の堰堤からのダム湖の眺め。
標高1000メートルを超えるこの渓谷では、11月はじめはすでに晩秋、というよりも初冬にさしかかっている。
広葉樹の紅葉の時季は過ぎて、カラマツの黄葉が盛ん。
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《a-3》 藪原側から見た、中央本線鳥居トンネル。
紅葉の時季は終わりつつあるが、カラマツの黄葉が美しい。
晩秋の鉄路とトンネルは、旅への想いを深める。
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《a-4》 木祖村藪原を流れる木曾川。
ダムでできた奥木曾湖から流れ出た水は、悠然と南に向かう。
河畔の道は、奥木曾湖、さらに上高地方面に通じている。
周囲の山々はすでに冬の趣きを見せている。 |
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《a-5》 藪原の夏山モミジ公園。
モミジ公園の日当たりのいい場所に紅葉したカエデがあった。
かなりの葉はすでに落ちて、草原を覆っている。
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《a-6》 贄川の手前で木曾路の大峡谷に入る。
谷筋は深い山森に囲まれている。
塩尻から国道19号線を南下して本山宿を過ぎると、木曾谷を取り囲む大きな山並みが見えてくる。
7月半ば、下界は真夏だが、谷間は涼しさを感じる。 |
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◆往時の街道の面影◆
《a-7》 杉並木に囲まれた峠道。
その昔の木曾街道は、こんな景色だったという。
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《a-8》 真夏の鳥居峠。
谷に沿って登る鳥居峠越えの道。足元から視線を上げると、深い森のなかにいることに気がつく。
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《a-9》 奈良井宿に迫る山やま。
街中でふと見上げると、家並みのすぐ近くまで山が迫っている。
宿の街並みは山懐に抱かれている。町家の背後の山並みは、鳥居峠から北に延びる長い稜線の一角をなす。
5月半ば、山肌の森には新緑が萌え、山桜が妍を競っている。
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◆晩秋の寺院めぐり◆
晩秋の装いに取り囲まれたお寺めぐりをしてみよう。
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《b-1》 晩秋の大宝寺。
11月初旬。街中の樹木も街を取り巻く森林も晩秋の装い。
厳しい冬の前のひとときの華やぎ。
伝統的な和風の建物は、どの季節の風情にも調和する。
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《b-2》 裏山の紅葉が美しい法然寺。
この街で一番小さな鐘楼がある寺。
山の斜面が迫っているが、そのために背後の山林が紅葉すると、絶妙の景観が出現する。
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《b-3》 長泉寺の山門。
やはり山が背後に迫り、寺院の背景は紅葉した森。
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《b-4》 専念寺の境内から街を見下ろす。
奈良井川の対岸の山も晩秋の景色。山裾を走るのは国道19号線。左が塩尻方面。
カラマツの黄葉が進んでいる。
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◆周辺の様子◆
奈良井宿の近辺の風景や街中の景観を楽しもう。
《c-1》 ふれあい広場からのアプローチ。
線路をくぐるトンネルにつながっている。
植栽が整備されていて、快適だ。
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《c-2》 線路をくぐるトンネル。
豊富な水も、街を流れたのち、やはり線路をくぐって奈良井川に注ぎ込む。 |
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《c-3》 ライダーたち。
春から秋にかけて、たくさんのライダーたちがグループでやって来る。
ことに夏は、ライダーたちのトゥーリングは木曾街道の風物となっている。 |
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◆街筋の風景◆
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《d-1》 鎮神社から街筋を展望する。
秋の終わりの山に抱かれて、上町の町筋が鍵の手の辻まで見える。何とも心惹かれる家並み風景ではないか。
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《d-2》 上町で鎮神社方面を眺める。
上町の街並みの奥に神社の鎮守の森が見える。その巨樹の一群が背後の山林と神社の境内を分ける目印だ。
7月半ば、雨上がりの晴天の下、峠をめざして歩く。
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《d-3》 中町から鍵の手方面を望む。
5月半ば、ようやく若葉が萌え始める。
だが、谷間に吹く春風は、まだ肌寒い。
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《d-4》 のんびりと一休み。
街筋には、いたるところにベンチや腰かけがある。
街歩きに疲れたら、一休み。お焼きや五平餅をほおばるのもいい。座り目線で街並み別の見え方を探るのも楽しい。
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《d-5》 晩秋の中町。
中町の中央から下手を眺める。
空には冬の気配が漂い始めている。だが、陽射しはまだ温かい。
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《d-6》 街中のすすき。
晩秋の柔らかな陽射しを受けて輝いている。街筋のなかにもこんな風景が溶け込んでいる。
つい足を止めて見とれてしまった。
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《d-7》 街道端のカエデ
11月はじめ、街道の端のあのカエデも紅葉した。すでに色あせ始めている。
紅葉というよりも「枯葉色」というべきか。だが、枯淡の味わいが、街並みに情趣を加えている。
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《d-8》 混み合う下町。
水場近くからから下手を眺める。
朝のうちは、店舗への納品やら準備やらの車が入り込む。もちろん観光客も入り込む。一般住民のお出かけ準備もある。
休日の朝には珍しくない光景。
水場から駅方面を眺めて(5月半ば)。
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《d-9》 街道両側の町家の列。
下町から上手を展望。
ああ、奈良井宿に来た! という感動を覚える光景。
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《d-10》 晩秋の下町。
中町の中央から下手を眺める。
空には冬の気配が漂い始めている。だが、陽射しはまだ温かい(11月はじめ)。
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◆店先ウォッチング◆
*個別店舗について撮影場所の絵地図はありません。
《e-1》 春の茶房
5月半ば、植栽の植物の葉はまだ萌え出ていない。鉢物や切花が店先を飾っている。
その分、一段と華やかな絵日傘の絵模様が冴える。 |
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《e-2》 夏の茶房
7月半ば。ヤマブドウの蔓が伸び、葉が茂って店先を覆っている。鉢物も繁茂。
濃緑のなかで丸い紅い絵日傘は、補色をなして絶妙のバランス。 |
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《e-3》 蔀や板大戸を活かした店先の装飾。
朝の様子。まだ開店前なので、蔀ははずしてない。
昔からの町家造りをそっくり利用した店舗設計。屋内は夏でも涼しい。こんな喫茶店で一服も楽しい。
撮影は7月はじめ。 |
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《e-4》 蔀を開け放つと・・・
開店すると、蔀を開け放って光と風を入れる。暖簾が涼しげ(7月半ば)。 |
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《e-5》 晩秋の灯籠。
杉の樹皮の屋根が、冬枯れの枝とくすんだ葉の色になじんでいる。
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《e-6》 みやげ品店の店先。
7月はじめ、強い陽射しと軒が深い町家の日陰が好対照。 |
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《e-7》 特産物の和傘
和傘は品質の割には安価に買える。
実用にも、エクステリアやインテリアとしても使える。 |
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