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    木曾路−奈良井散策
 
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  木曾は山のなか…
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街並み景観、風物フォトギャラリー

  奈良井の街並みのなかを歩きながら、あるいは周囲の山野を散策しながら撮影した景観写真を掲載します。
  とはいうものの、私にとって、「お手軽なデジタルカメラ」でフィルム=アナログ写真のようにきっちりした露出や光量、質感の画像を撮るのは、大変むずかしい作業です。機械が自動的(勝手)に基準となる明るさや焦点位置を計算してしまうからです。
  なかなか思うような質の景観画像が得られませんが、「まあまあ、これくらいなら見られるか?」という程度の画像、加えて、私が敢えてコメントしたい風景を選んで掲載することにします。

木曾路は山のなか・・・街の周囲の景観

◆往時の木曾路の面影◆

《1》  八幡宮に登る石段の途中から右に行くと、二百地蔵がある。そこまで、杉や欅の大木に囲まれた小径を歩く。
  この樹木に両側を囲まれた小径は、その昔の木曾街道の様子そのままだという。そして、この道が、往時の木曾街道そのものだった。
  尾根沿いの街道を歩いてきた旅人は、奈良井宿に寄るために奈良井川の畔まで下りていくことになった。   だが、この小径は、今では二百地蔵の前で途切れていて、その先は山肌に繁る草原や樹林に埋もれている。

《2》  二百地蔵。
  奈良井周辺の道路整備や区画整理のさいに、一帯の地蔵様や観音様などの石仏を八幡宮のすぐ隣に集めて合祀したという。
  こういう石像が街道や宿のいたるところにあって、日々の生活の安寧や旅の安全への願いを象徴していたのだろう。

 

《3》  鳥居峠から北東向きに展望する木曾谷。
  奈良井宿は峠の山肌の森に隠れてしまっていて、見えるのは、奈良井から3〜4km離れた平沢郷だ。
  平沢は、その昔、奈良井宿の在方の集落で助郷の役割を果たしていた。そして、奈良井の商人の指導のもとで木工漆芸や檜細工の生産が盛んになった。

 

《4》  平沢郷の東のはずれの山裾。
  平沢から塩尻方面に向かう旧木曾路(中山道)は、笹原に取り巻かれた坂を登っていったらしい。小径は今ではすっかり笹藪のなかに埋もれてしまって、跡をたどることさえむずかしい。




●木曾谷の風景や往時の木曾路の面影が残る景観写真をさらに見る。

 
 

◆奈良井川◆

《5》  奈良井宿から3キロメートルほど南に奈良井ダムがある。春から夏にかけては、雪解け水や降雨を集めて水量豊かなダム湖が見られる。
  伊那方面から権兵衛街道を経て、道路標識にしたがって右折するとダム湖の東岸の道に出る。対岸には、中央アルプスから続く雄大な稜線が迫る。
  撮影は5月のはじめ。ようやく残雪が消えて、新緑が繁り始める頃合。

《6》  ダムの出水口。
  ダムで堰き止められた水は少しずつ流れ出て、奈良井川の渓流をつくる。
  目の前の山は鳥居峠。峠は分水嶺をなしていて、峰の向こう側は木曾川水系となる。
  手前の谷を右手に曲がると、奈良井宿にいたる。巨大な谷筋は塩尻郊外まで続く。
  撮影は11月のはじめ。紅葉の季節は終わりを告げている。

《7》  ダム湖から流れ出た奈良井川は、奈良井宿までは小さな渓流.。だが、宿に入ると、川幅は一気に広がる。
  谷の両側の峰や尾根筋から流れ出る水の量が、それだけ豊富だということだ。

《8》  木曾の大橋にさしかかるところでは、川の幅も深さもは何倍にも増える。
  ずっと大きくなった奈良井川に木曾の大橋が架かっている姿は、まことに見ごたえがある。
  橋を渡った対岸では、間近まで山が迫っている。峰の高さは2000メートル近くになるという。


●木曾の大橋の写真を見る。

 
街並み景観

◆寺院や神社◆

《9》  春の大宝寺山門。
  吉野桜は散り終わった頃。若葉が美しい季節がこれから始まる。



●紅葉の時季の風景を見る。

《10》  長泉寺の大鐘楼。
  すぐ後ろに迫る山を背景に、大らかな造りが美しい。

《11》  専念寺の小さな鐘楼。
  専念寺は、街筋の東のはずれの高台にあるので、境内からの展望が開けている。


●境内からの展望した風景を見る。

《12》  鎮神社の拝殿。
  街筋を上り切ると鎮神社にいたる。背後の山と一体になった鎮守の森と境内。木々に取り囲まれて、ひときわ静寂だ。

《13》  水場の奥の庚申塚と祠。
  酒蔵会社のはす向かいにある水場の奥には、松の巨樹の根方に庚申塚と祠がある。
  傍らの小径を登り沢伝いに行くと、中世に一帯を支配した奈良井氏の居館跡がある。今では草原に埋もれている。

 

◆街筋の景観◆

《14》  上町の町筋。
  鍵の手の辻を過ぎると、ふたたび街道の幅が狭くなる。
  先方に鎮神社が見えてくる。その背後には鳥居峠が控えている。


●上町の街並み景観をさらに見る。

《15》  中町、徳利屋の近辺。
  幅が広くなった街道の端にカエデの木が立っている。5月はじめ、若葉が輝いている。
  屋根まで達する大きさで、街道に快い趣を添える大事な役割を果たしている。


●晩秋の中町の風景を見る。

《16》  中町の中央付近。
  辻の右手には観光案内所、左手には水場と消防詰め所がある。

《17》  下町の水場から上手を眺める。
  駅から歩いてくると、ここいらが街筋歩きの出発点となるだろう。
  街道はゆるやかな勾配で小さく曲がっている。


●もっと下町の様子を見る。

◆店舗のディスプレイと植栽◆

《18》  ある茶房の店先。
  店先の絵日傘は季節ごとに絵柄が変わる。この日傘もここの特産物の木工品の1つだ。
  植栽も季節ごとに彩りや形が変化して、訪れるたびにどうなっているか楽しみだ。   これは11月はじめ、晩秋の風情が漂う。


●春と夏の様子を見る。

《19》  薬局の店先。
  ここの店先も季節ごとの変化が楽しみ。
  街歩きに疲れたら、年輪模様の椅子に腰かけて、通り過ぎる時間や風をゆったり眺めるのもいい。

《20》  格子に飾られたもみじが美しい。
  このシンプルさは、とことん考えつくされた結果なのだろうか。


●店先のディスプレイをもっと見る。

 

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