湖西岸の千国街道から対岸の稲尾を眺める
木崎湖は南北に細長い湖です。西畔を往く千国街道を歩きながら、樹間越しに対岸(東畔)を指呼の距離に眺めることができます。
東岸の山並みは西岸に比べてなだらかです。その山並みの裾には、稲尾沢川が形成した扇状地が広がっています。この扇状地にあるのが、稲尾集落です。この集落には、西海ノ口集落の上諏訪神社と対をなす下諏訪神社があります。
この集落の奥、稲尾沢川の中流部に居谷里湿原があります。縄文時代から室町時代までの集落がそこにあったかもしれません。木崎湖の水位が下がるとともに、人びとは湖岸の低湿地の上の丘陵に降りてきて、水田開拓を進めたのではないかと見られます。
■木崎湖西畔を往く千国街道から対岸の稲尾集落を眺める: おりしも大糸線の特急あずさE253系列車が北に向かって走り抜けていった■
何度か西岸の小径に取材に来て歩いてみました。するとあるとき、湖水の対岸に張り出している稲尾の水田地帯と集落が見えました。カメラを構えたとき、偶然、稲尾集落の西側の湖岸段丘に敷かれた鉄道、JR大糸線をE253系特急列車の下りが走っていくのを見ることができました。
鉄道関係の写真撮影ファンにお伝えします。風がない朝、大糸線の列車が走行する姿が美しく湖面に写っている光景を見ることができます。