この記事の目次
中山道と木曾路
奈良井の地理
木曾川と奈良井川を分ける峰みね
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奈良井まちあるき 《木曾路を歩く》の見どころ


中山道と木曾路

鳥居峠の森のなかの道

上の写真は、鳥居峠を越える道です。

木曾路は木曾街道とも呼ばれます。
京都と江戸を結ぶ中山道という街道のうち、木曾谷を通る部分を呼ぶ名前です。
木曾谷とは、御嶽山を中心とする連峰と木曾山脈(南アルプス)とのあいだに挟まれた長い谷筋・谷間のことです。

中山道にあたる主要街道は古代からありました。平安時代には、「東山道」と呼ばれていました。東山道に含まれている木曾路もまた、古代からありました。
平安時代の終わりから鎌倉時代にかけて(12世紀ごろ)、木曾路の主な宿駅となる集落がつくられていたようです。

《木曾路を歩く》《木曾路を歩く 2》《木曾路を歩く 3》という記事は、中山道と木曾路の歴史と地理をごくおおまかにさぐるものです。
地理を説明する絵地図を付録としてつくってありますから、地図帳や地図サイトを見ながら参照してみてください。
⇒《木曾路を歩く》を見る




奈良井宿の地理

上の絵図は、奈良井宿の街筋と周囲の地形を描いたものです。

実際には、街筋は「北東−南西」に向いています。この絵図を反時計回りに45度くらい(斜めに)傾けた形です。

街並みの下側を流れる川は「奈良井川」です。左が川の上流で、ずっとさかのぼると奈良井ダムにいたります。
右側が下流で、やがて塩尻まで達します。
このように、奈良井宿は両側を高い山並みに囲まれています。谷のなかの街ということです。

上(北西)側にある山並みが「鳥居峠」です。木曾路は、この峠を越えて薮原に抜けます。
下(南東)側にそそり立つ山並みの標高は、2000メートル近くになります。

木曾路の宿場の街まちは、このように木曾谷という峡谷のなかに位置しているのです。
《木曾路を歩く 2》を見る




木曾川と奈良井川を分ける峰みね

奈良井ダム湖

上の写真は、奈良井ダム湖です。

左側の連峰=尾根筋が、木曾川と奈良井川(信濃川)を隔てる峰みね。すなわち「分水嶺」です。
ダムの堰堤のすぐ背後にある山の向こう側(北側)が、鳥居峠です。
この鳥居峠を含む尾根筋の西側にある水系は、すべて木曾川に流れ込みます。そして濃尾平野を流れて、伊勢湾・太平洋に注ぎこみます。

写真に写っている湖の水は、少しずつダムから放出されて奈良井川となります。
奈良井川は流れ下って、松本平で梓川などと合流して「犀川」となります。やがて善光寺平で「千曲川」と落ち合います。

ダムを囲む両側の尾根筋は、はるか30キロメートル南の木曾山脈=南アルプスから続いてきた山脈をなしています。
《木曾路を歩く 3》を見る