まず有名な三重塔の前には、改修のときに取りだされた塔の心柱の一部が展示されています。
こいう立派な木材は、今でも手に入るのでしょうか。
三重塔の手前には高野槇の大木があって、塔と高さを競っているように見えます。
高野槇はご神木で、注連縄が巻かれています【写真下】。
このように、境内は昔ながらの「神仏融合」の空間になっているのです。ほかにも、古くからの祭神を祀る祠とか稲荷様もあります。
信州には、明治期のばかげた「神仏分離」や「廃仏毀釈」の騒動を免れた神社や寺院がいくつもあります。
◆池や水辺◆
周囲を高い山岳に取り巻かれている上田平は、水が豊富です。この境内にも水路や池が多く、裏手には有名な蓮池があります。
地蔵堂と三重塔のあいだにも、小ぶりな池があります。池の畔りに立って、地蔵堂や三重塔が映る水面を眺めるのもいいでしょう。
さて、本堂の裏手(北側)には蓮池があって、夏になると蓮の花が一面に咲き乱れます。7月には「蓮の花フェスタ」も開催され、多数の人びとがやって来ます。
蓮池の周りは農地で、畑や水田が広がっています。
蓮池には木製の桟道が渡してあり、境内の裏手や東脇を抜ける小径は、ちょっとした散歩コースになるようです【写真下2点】。
このほか、境内には堂宇風の休憩所とテーブル・ベンチがあります。その手前には藤棚があって、ゆっくり寛ぐことができそうです【写真下】。
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