写真は、「町屋造り」の家屋の妻面です。妻面とは、屋根の傾斜を真横から(五角形に)見る家の面です。
奈良井宿の「和の美」の特徴は、なんといっても、町屋造りの家並みが続くことです。
「 町屋造り」とは、街道に面する表側の間口が狭くて、奥行きが深い家の形(建築様式)のことです。古い歴史や伝統を残す街に残されている家屋の構造です。
その町屋造りの街並みを保存するために、奈良井の住民たちは、努力を積み重ねてきました。
多くの店舗では蔀を残しています。一般住宅でも、通り側は格子戸や格子枠にしています。
《奈良井を楽しむ》《街並み見て歩記》シリーズの記事は、奈良井の街並みの歴史的景観のみごとさを特集したものです。
また、タウンウォッチングをしながら、各店舗の粋なディスプレイや商品展示のセンスの良さを楽しみます。
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上の写真は、洒落た店頭のディスプレイの一例です。
奈良井宿の店舗はどこでも、粋で洒落たディスプレイや商品展示をしています。
そして、店や住宅の表には、これまたセンスのいい鉢物や植栽があります。季節ごとに変化する樹木や草花を楽しむことができます。
こうして、街筋は独特の「庭園空間」を演出しているかのようです。
もちろん、街道と宿駅は交通=物流システムの要ですから、宿駅の運輸産業を保護・管理することも、幕府の重要な仕事でした。
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上の写真は、アケビなどを使った蔓細工の店です。
工芸品の素朴さと温かさがそのままにじみ出るような商品展示ですねえ。
作品にぴったりの展示方法だと思いませんか。控え目で品が良い。
街並みの景観にまさにぴったりの自己抑制された展示と奥ゆかしさ。今では、時代の最先端をいく手法となっているようです。
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