鎮神社の拝殿。奥には本殿がある。
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鍵の手の辻の南側にある荒沢不動尊
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山腹にへばりつくように建っている若宮様
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鎮神社の石灯籠が見えてくると、街筋も終点。峠越えの道はここから始まる。 石段を登って、境内から街並みを振り返って眺めてみよう
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浄龍寺を出ると、鍵の手の辻に荒沢不動尊が見える。
辻を右に曲がって街道を上っていくと、民芸会館を過ぎたところの右手に山に向かう小径がある。
小径は若宮様まで続く。樹木におおわれた斜面に貼りつくように鳥居と社殿が建っている。
街道に戻って上ると、鎮神社に行き着く。
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神社の本殿は、寛文4年(1664年)建立。今では覆い屋でおおわれていて、普段は見ることができない。
祭礼のときに公開される。
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鎮神社まで来たら、神社の境内で一休みするのもいいだろう。峠道を少し登ってみるのもいいだろう。
神社のすぐ横には楢川歴史民俗資料館がある。ここには、江戸時代を中心に、人びとの生活や文化のありようを物語る民俗資料が収集・展示されている。
資料館の前の草地には、近隣から集められた石碑が並んでいる。巡礼案内とか、旅の安全を祈願したり、無事に旅を終えたことへの感謝を表したものなどいろいろだ。
さて、今度は神社から街道を下りながら、水場などを探しながら歩いてみよう。
神社のすぐ下には、高札場と水場がある。
高札場は、江戸時代の幕府や尾張藩からの街道交通に関する法令や各種の禁令などが掲示されていたという。
屋根を設けてその下にいくつもの高札を掲げ、周囲を柵で厳重に囲んである。いかにも権威の伝達手段めいている。
高札の右手には、水場がある。
街筋に大きな水場は6箇所あって、鎮神社のすぐ下、鍵の手の辻、消防詰所の隣、庚申塚の手前で保存地区選定の碑の横に1つずつ、そして下町に2つある。
水場は、板葺きの屋根と4本の柱だけで壁のない小屋(あずまや)に覆われている。
檜皮や杉皮、薄板を敷いた屋根には、大きな石を重石として置いてある。板葺き屋根には、安全のため、太い桟が横に渡してある。石がずれ落ちたりしないためにだろう。
その下には、木製の家型や箱型の覆いがあて、その筒状の注ぎ口から清水が湧き出ている。山裾から引いてきた水で、水温は12℃くらいか。夏は冷たく感じ、冬には温味を感じる。おいしい水である。
そのほかにも、山裾の道路や街道を横切る小路の奥まで歩いてみると、数多くの水場がある。木曾谷の水の豊かさを実感する。
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南側の道から神社を望む。鳥居の右手前に枡形の石垣が見える。
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歴史民俗資料館の前には、近隣の石碑が集められている。
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神社の下の水場と高札場。高札には雨除けの屋根がつけられている。
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高札場。石垣の土台の上に建てられている。柵がめぐらされていて、いかめしい雰囲気がある。
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鎮神社からの道で。奥に見えるのが鍵の手の辻の水場。
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観光案内所の向かいの水場のすぐ近くにある消防分団詰所
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杉の森近くの水場。裏手には、松の巨樹の根元に庚申塚がある。
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下町の漆器店と喫茶房のあいだにある小さな水場
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ここで一休みして給水。その奥の庚申塚にお参りすると、ふと旅愁がよぎる。
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街筋では一番下手の(駅に誓い)水場。季節の風物や花が添えられている。
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