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長野県上田市武石本入
 
  白樺平は美ケ原高原の牛伏山から北に延びる尾根の背に広がる白樺が群生する森林地帯です。
  標高は1700~1800メートルくらいで、美ケ原高原の頂上平原の北側手前に広がる緩斜面ですが、その周囲は崖のような急斜面に取り囲まれています。
  写真:美ケ原高原の白樺平【撮影:8月半ば】

 
白樺が群生する森

  白樺高原は不思議な場所です。なぜ、こんなところに白樺が密生しているのでしょうか。
  白樺の森を見渡すと、若い木から老木まで、さまざまな世代の樹木があって、1世紀を超える長い期間にわたって、ここは白樺の王国だったのではないかと思われます。
  寒さの厳しいところなので、なぜ白樺が衰退してダケカンバあるいはブナにとって代わられなかったのか不思議です。白樺の森を守るために、人の手が入ってきたのかもしれません。


▲10月下旬、落葉が終わった頃の白樺。あたりに甘いミント風の薫りが漂っている。

▲白樺の樹林のなかを道路は南北に通っている

▲10月半ば、森は雲のなか。霧に覆われて幻想的だ。

■白樺、白樺、そして白樺!■


▲白樺の黄葉は美しい

▲晩秋の白樺平(10月上旬)

  高原の樹木でシラカンバ(白樺)とダケカンバはよく似ている。その識別法から話を始めよう。ダケカンバの方がはるかに耐性が大きく、寒冷や荒れ地に強く、シラカンバがなくなっても生き残る。ダケカンバの方が樹木個体の寿命がはるかに長い。
  高山村の志賀高原には直径1メートルほどのダケカンバの老巨樹があるほどだ。
  その耐性の差は何よりも幹の表皮に現れる。白樺は表皮が傷みやすく剥がれやすいので、白い表皮に横筋の剥落が頻繁に見られる。そして剥落した跡は黒ずんでいる。
  これに対して、ダケカンバは表皮も強く、傷みにくい。だから表皮がきれいに見える。何よりも表皮の色は、白樺ほど白くなく、艶があって茶色味ないし黄色味を帯びている。
  白樺平の中心部では地面をクマザサが覆っていません。おそらく人の手が入ってきたからでしょう。白樺の根元をところどころレンゲツツジが覆っていて、6月末から7月はじめ頃にはオレンジ色の花が咲き誇ります。


▲笹の群落越しにレンゲツツジの紅葉

  とにかく一度白樺平に来てみてください。手触り実感としての世界観や人生観が変わります。こういう高原の森があるんだ! と。
  ことに落葉後の時季と、晩春の若葉が芽生える頃には、白樺樹林一帯に甘いハッカ(ミント風)の薫りが立ち込めています。つまり、根は活発に活動していて、水を吸い上げて維管束をつうじて枝の先に春の芽生えのための養分(糖質)を届けようとしているのです。
  ミント風味を帯びた超高級なメイプルシロップの匂いと言えばいいかもしれません。


晩夏(8月半ば)の白樺平

中央の2本はダケカンバ

黄葉の頃(10月初旬)の白樺の森

雨上がりの靄に霞む樹林

美ケ原高原では10月半ばに秋は終わる

白樺の根元をレンゲツツジの紅葉が飾る

青空を背景に白樺の幹の地肌が輝く

昼近くだが高度の低い陽を浴びて影が伸びる
 
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