妻籠宿を訪れたなら、そこから1.5キロメートルほど南、馬籠峠の入り口(出口)の谷間の山腹斜面に位置する大妻籠の集落に行ってみてください。すばらしい日本の歴史的な原風景を目にして、大いに心が癒されると思います。
妻籠宿の南端、尾又から国道256号に出て南に向かい、蘭川を渡ると県道7号です。
大妻籠の看板を脇目に県道から左右に分かれる小径に入ると、もうそこは大妻籠です。左右どちらに行っても大妻籠の集落です。
ほんとに小さな集落ですが、木曾路に特有の江戸時代以来の造りの古民家が残されています。 ⇒馬籠峠歩き絵地図
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▲県道7号から少し北に入った集落
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大妻籠をめぐるとすると、次のように4つほどの区域に分けてそれぞれの区域の特徴をつかみながら歩くのがおススメです。
一つ目は、今回案内する金剛屋や波奈屋があるところ。
二つ目は、旅籠「まるや」の近辺。
三つ目は、「まるや」から600メートルほど山腹斜面を西に上った藤原家住宅の近辺。
四つ目は、金剛屋から北東に100メートルほどのところにある神明集落。
私はまだ冬の気配が残る3月15日に取材に訪れました。
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▲男垂川に架かる神明橋から谷の上の家並みを見上げる