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長野県上高井郡小布施町
 
 
寺院と神社をたずねる  

岩松院の本堂と庫裏
 雁田山の山懐に抱かれている岩松院。
 石垣の上に本堂や鐘楼、座禅堂、庫裏が密集して、難攻不落の城砦のように見える。

■岩 松 院■

  梅松寺がある通りをそのまま東に進むと、雁田山の麓に出る。山麓に曹洞宗の梅洞山岩松院がある。

  開創は、室町末期(15世紀後半)で、当時の雁田城主が開基したとか。
  おそらく、地形から見て、創建の頃は山全体からなる砦=雁田城の縄張りのなかに寺があったのではなかろうか。

  本堂の大間天井絵、鳳凰図が葛飾北斎の作として有名だ。高井鴻山の書「無」もある。
  ほかにも、俳人小林一茶が、この寺の池をめぐる蛙合戦を素材に詠んだ句の碑もある。

  寺にのぼる参道脇には、桜並木がある。参道の中ほどに仁王門がある。
  仁王門の奥の高台には、鐘楼や本堂、庫裏などがあり、墓地の上には福島正則の霊廟がある。
  境内の庭園や墓地は、背景の山林と溶け合い一体になっている。

  岩松院の背後、北東の尾根筋(支峰)には、雁田城の遺構がある。その山城の麓の砦跡に岩松院があるともいえる。
  石垣のうえに本殿や座禅堂、庫裏、鐘楼など、広壮な建物が集まる境内。南北両端を張り出した尾根が取り巻く。
  「せせらぎ縁道」から見上げると、まるで城郭を眺めているような錯覚を覚える。

  仁王門の前には、土産品売り場と休憩所がいっしょになった味の文化茶屋がある(写真下)。ほかに町民ギャラリーもある。

 味の文化茶屋

岩松院の仁王門 仁王門。入母屋の四柱門で、左右
1対の金剛力士像が置かれている。

庭園本堂の北側の庭園は、そのまま
続く山腹に溶け込んでいる。

座禅堂と境内の様子 大きな堂宇と境内の様子

福島正則の霊廟 墓苑の上には、福島正則の霊廟がある。

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