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森閑とした西證寺の境内。
本堂に進む参道の脇には桜の巨木の並木がある。春には、さぞや花がみごとだろう。
長野電鉄の小布施駅前の道を100メートルほど北西に行くと、線路を横切る道がある。この道を北に5分ほど歩くと、浄土真宗・西證寺の門前にいたる。
街はずれのいたって閑寂な場所だ。
西證寺は室町時代、16世紀はじめに釈了道により開山され、水内郡太田の庄浅野村(浅野島)に開基されたという。
千曲川の河川敷ともいえる場所だった。そこで、水難を避けるために、今から320年ほど前に、この地に移設されたのだそうだ。
江戸時代の文政の頃には、住職の家族が高井鴻山と親交があって、近隣住民の学芸文化の振興に尽力したとか。
明治以降、2度の火災で本堂や庫裏を焼失したが、大正期に再建された。
境内に入るとまず目に入るのは、桜の老巨樹の並木。これほどに大きくなるとは、よほど丹精込めて世話をしてきたのだろう。ソメイヨシノではなく、山桜なのかもしれない。
そして、丁寧に手を入れた端正な庭園。
毎年春4月には、境内で野点(野外での抹茶会)が開かれるという。華道の心得や「もてなし」の心性の見せ場だ。であってみれば、桜樹や庭園が美しく整備されるのも、うなづける。
この寺の本堂は、みごとな天井絵や衝立で有名だとか。
大間の天井には、歴史や仏教訓話を示すであろう、たくさんの絵がはめ込まれている。大瀧巨峰一門の手になるという。
小間の天井には白鳳(白い鳳凰)が描かれている。衝立にも描かれている。
この寺にある一茶の句碑は、「西方は善光寺道のひがん哉」で、なかなかに意味深長だと思う。
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こぢんまりとして端正な形の本堂
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歴史がかおる鐘楼
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門に立つと、まず目に入るのは、桜の巨樹。 |
入り口付近には、一茶の句碑などの案内がある。 |
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