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長野県上高井郡小布施町
 
 
街歩きを楽しむための仕組み  
オープンガーデン

▲里山風の樹林▲
  郊外の風景ではない。街の中心部に、こういうオープンガーデンがたくさんあるのだ。
  中庭や建物の間の小さな空間を利用して、こんなに素晴らしい景観をつくり上げている。景観づくりには、長い年月が累積している。

■歩いてこそ街を楽しめる■

  小布施を最もよく楽しむためには、郊外(街はずれ)の公営駐車場に車を置いて、歩くことだ。
  そう、小布施は「歩いて楽しむ街」なのだ。

  主な通り沿いには、庭園や街路樹・植栽を楽しめる場所がいたるところにある。
  街を訪れた人びとは、庭園の景色を楽しみながら店から店へと移動する。あるいは、庭園風景を目の前に眺めながら、オープンテラスで食事をとることになる。

  それだけではない。中心街には、小径とオープンガーデンがネットワーク状に配置されている。
  中心街の街づくりのコンセプトは、「私たちの庭にようこそ」だという。
  《welcome to our(my) garden》というわけだ。

  街の中心部を歩いてみると、多くの店や住宅の敷地の入り口や門の脇に、木製の板や白いプラスティック板の《Welcome to My Garden》という標示がある。
  公開庭園、つまりオープンガーデンだという。マナーを守ったうえで、誰でも入ることができる庭園なのだ。

■歩いて楽しみ、心を癒す■

  店舗や住宅の民間の敷地(私有地)がオープンガーデンになっている。

  里山風の庭園がほとんどだ。なかには、店舗に訪れた顧客のために長年、手間と金をかけてつくった庭園もあるが、それとて「里山」とか人里近い山岳 の風景を模したものだ。
  街の中心集落(ダウンタウン)なので、それほど大きな面積の庭はない。むしろ小さな庭を工夫して、独特のたたずまいを演出している。
  そういう庭園は小路で結ばれていて、「なんとか小路」コースと名づけられている。フォーマルな街歩きのコースになっている。

  街の通りや公園・駐車場にも、同じコンセプトが施されている。どこにも、街路樹の並木やちょっとした里山風・庭園風の植栽が配置されている。
  もちろん、神社や寺院、店や 住宅の庭園が街路樹や街路の植栽と連続していて、調和のとれた美しい景観をつくりあげている。
  田園や庭園に溶け込んだ街並み空間が演出されている。
  中心街では街並みに庭園が溶け込み、郊外では田園に集落が溶け込んでいる。
  小布施は《庭園都市》なのだ!

店のテラスもオープンガーデン

店のテラスもオープンガーデン

酒造会社のオープンガーデン

酒造会社のオープンガーデン

あかり博物館の前庭

「日本のあかり博物館」の庭園。手前は駐車場。
栗菓子の大店の庭園と一体になって、散策コースになっている。

オープンガーデン

栗の小径から中町の大通りに抜ける
コースにあるオープンガーデン。
季節の移ろいを映して、心和む風情だ。

栗の小径

「栗の小径」のドウダンツツジの葉が紅くはえる。

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