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長野県長野市戸隠
戸隠神社中社前通り  

  上掲の写真は戸隠神社中社の拝殿です。中社の祭神は天八意思兼命あめのやごころおもいかねのみことで、天照大神が天岩戸に隠れたさいに、岩戸神楽(太々神楽)を創案し、岩戸を開くきっかけをもたらした神様です。
  この社殿の天井には、狩野派の天才絵師、河鍋暁斎によって描かれた「龍の天井絵」(2007年に復元)があるそうです。中社の境内には樹齢700年を超えるご神木(石段の上)、樹齢800年を超える三本杉があります。
  今回は、原山竹細工店の手前から中社前通りをの歩いてぼって、中社社殿までの集落の姿を探ってみることにします。ここでも私は、消え去ろうとしている家並みを追いかけることになるようです。


▲中社前通りの急坂をのぼっていく。かつては茅葺古民家が並ぶ美しい街並みだった。

  戸隠神社中社は、幕末まで天台宗の戸隠山顕光寺中の院という寺院でした。拝殿は寺院時代の建物を受け継いでいますが、そのほかの寺院としての七堂伽藍はほとんど明治初期に破却されて今はないようです。そういう人間社会の変遷を境内の老杉はずっと見守り続けてきたのでしょう。


▲森に囲まれた中社前通り

■急坂の中社前通り■

◆中社前集落を歩く◆

  私は高校生の頃(45年以上前)から戸隠の古い集落景観が好きで、何度もここを訪れました。1970年代までは、戸隠神社中社前の県道36号(ここでは「中社前通りと呼ぶ)の両側には格調高い茅葺古民家が並ぶ美しい風景が保たれていました。
  しかし、茅葺屋根の修繕・補修に多額の費用が掛かるためにほとんどの屋根は金属板で覆われるようになり、しかも高齢化と後継者不足で中社前集落の姿はかなり変わってきています。
  それでも、改築や修築にさいしては戸隠神社の門前集落としての格式に似つかわしい風情をできるだけ残すように努力を重ねてきています。世界的な観光地となった今こそ、古い伝統的な街並みの保存ないし復元が求められているようです。

  中社前通り集落歩きは、戸隠神社火の神子社脇の激坂を回り込むヘアピンカーヴを過ぎたところ、アルピコ交通戸隠支所前から始まります。中社までの約1キロメートルの急坂を息を切らして歩くのです。
  中社大鳥居に向かう急な坂道の両側に店舗や宿坊が並ぶ、なつかしい集落の景観がここから始まります。


▲無住になった店舗古民家

▲この家の裏が原山竹細工店
▲人気の竹細工。大事に使えば40年以上持つ。


アルピコ交通戸隠支所前の様子(県道36号)

五穀大福ブランドの碓井製菓店

茅葺古民家の多くは金属板葺の屋根に変わっている

家屋のあいだには樹林が割り込んでいる

井上竹細工店の古民家店舗

原山竹細工店 竹細工品が並べられている

大石灯籠。ここで横大門通りと分岐する。

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