上掲の写真は戸隠神社中社の拝殿です。中社の祭神は天八意思兼命で、天照大神が天岩戸に隠れたさいに、岩戸神楽(太々神楽)を創案し、岩戸を開くきっかけをもたらした神様です。
この社殿の天井には、狩野派の天才絵師、河鍋暁斎によって描かれた「龍の天井絵」(2007年に復元)があるそうです。中社の境内には樹齢700年を超えるご神木(石段の上)、樹齢800年を超える三本杉があります。
今回は、原山竹細工店の手前から中社前通りをの歩いてぼって、中社社殿までの集落の姿を探ってみることにします。ここでも私は、消え去ろうとしている家並みを追いかけることになるようです。
▲中社前通りの急坂をのぼっていく。かつては茅葺古民家が並ぶ美しい街並みだった。
戸隠神社中社は、幕末まで天台宗の戸隠山顕光寺中の院という寺院でした。拝殿は寺院時代の建物を受け継いでいますが、そのほかの寺院としての七堂伽藍はほとんど明治初期に破却されて今はないようです。そういう人間社会の変遷を境内の老杉はずっと見守り続けてきたのでしょう。
▲森に囲まれた中社前通り
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