青木村は村域面積のほとんどが山で、森林地帯です。
村域の東の端が大法寺で、西の端が青木峠(標高1040メートル)。
北の端は、小檀嶺岳から修那羅峠を経て大沢山にいたる稜線が画し、南の端には保福寺峠が立ちはだかっています。
夫神山と小檀嶺岳に挟まれた谷間の扇状地には、豊かな水田地帯が広がっています。谷の中央部を流れる浦野川が、豊かな扇状地をつくり出しました。
山岳に囲まれた雄大な景観や温泉を求めて訪れる観光客は多く、休日ともなれば、国道143号線沿いの「道の駅あおき」の駐車場は朝から混雑することも。
なかでも大法寺は人気があります。
▲奇妙に突出した子檀峰岳の山頂部
◆浦野荘の鎮守、日吉神社◆
夫神山の麓、殿戸地区には、県宝となっている日吉神社があります。
この一帯で平安末期から勢力を広げた豪族、浦野氏は、鎌倉期に比叡山延暦寺の総鎮守、日吉大社=山王大権現に所領を寄進して社領としました。
そして、浦野荘に山王権現を勧請して日吉神社を創設し、一帯の総鎮守にしたそうです。
山王権現は天台宗延暦寺の鎮守祭神でもあったので、創建当時は、日吉神社は天台宗大法寺の近くにあったようです。
そののち、現在の地に移設されました。
本殿は「五間社流造り」という様式で、きわめて珍しいものだとか。山王大権現(日吉大社)直系の神社としての格を示すものだといいます。
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