大町市は北安曇野にあります。一般に安曇野と呼ばれる南安曇地方から北安曇地方まで続く南北に長い盆地の北寄りにあるのです。そこから北に向かって(白馬村以北)は標高がどんどん高くなっていきます。
この盆地の西側には雄大な北アルプスの秀峰が並んでいて、一方東側には、この地方の人が「東山」と呼ぶ、アルプスに比べれば低い山並みが続いています。
北アルプスと呼ばれる山脈のうち、大町市以北の西側にそびえる山々は後立山連峰と呼ばれていて、降雪量もきわめて大きく、氷河によって刻まれた繊細なをしています。秋から春まで、中腹よりも上に冠雪して美しい山岳の輪郭を描き出しています。
東西両側にそびえる山々から流れ下る豊富な水を集める盆地は、肥沃な田園地帯となっています。
大町では5月に田植えが終わって、6月は、水田に根づいた稲が葉を伸ばして、風の足跡が見えるようになる頃合いです。水田地帯では、成長のために水を求める稲に大量の水が供給されています。
▲これが大町から見た爺ケ岳
▲同じく鹿島槍ケ岳と五竜岳(右端)
このページを読んで、大町から見えるアルプスの山々の名前を覚えてください。山岳風景ばかりを載せました。
若一王子神社の鎮守の杜の背後に迫るひときわ大きな峻嶺は、蓮華岳です。大きなナイフの刃を上に立てたような鋭く長い稜線が特徴的です。
蓮華岳の後ろに控えている峰は、針ノ木岳。その真後ろ(西側)に黒部ダム湖が横たわっています。
蓮華岳の右手に迫っているラクダのコブような峰が3つ並んでいるのが、爺ケ岳です。
そこらあたりまでが、大町の北アルプスで、それよりも北に見えるのは白馬村の峰々です。
爺ケ岳の右のカニの頭部のような形で双耳の峰を持つのが、鹿島槍ケ岳。そのさらに奥に、鋭く切れ落ちた崖の上にそびえる峰が五竜岳です。爺ケ岳から北の山々は積雪量が一気に増えていきます。
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