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下町かいわいも、宿泊施設や土産品店、食事処が多いせいか、人通りが絶えません。
さて、さらに北に進むと、道が二股に分かれます。左手(西)は下りながら国道にいたる道で、右手は上る道です。
左に下る道の方に下町の街並みが続いています。右手の道は起伏に富んでいて、街並みは途切れています。田園牧歌風の趣が感じられます。
【上】起伏に富んだ街道 【下】こんな棚田風景もある
右手の道が木曾街道です。街道の東側に水車小屋があります。このあたりでは街並み集落が途切れて、田園風景が広がっています。水車小屋は周囲の田園風景に溶け込んでいます。
この先にも、まだ見どころがありそうです。茶房や旅館も点在しています。
道を挟んだ向かいには、高札場があります。高札場とは、幕府や藩が法規や禁令を一般住民や通行人に掲示した設備です。
のどかな田園風景を楽しみながら行きましょう。近所の人びとから話を聞くのもいいでしょう。隠れた名所を教えてくれるかもしれません。
沢が流れているので、道は起伏に沿って上り下りするようになります。
地蔵沢橋を渡ると、口留番所の跡があって、さらにその先に木曾路の名物「鯉岩」があります。
鯉岩は小高い丘の上にあります。岩の上には祠が置かれています。鯉の形をしていた大岩だったのが、明治期の大地震で割れて崩れ落ちて変形してしまったとか。
「恋野」という地名は、案外、この鯉岩とつながりがあるのかも・・・。
【上】鯉岩に登る小径 【下】丘の下の家並み
丘腹には竹林や広葉樹や杉木立があって、その丘の下を行く街道は起伏に富んだ山道風で曲がりくねり、道脇には町家風の建物が並んでいます。街道はカーブして丘腹の向こうに消えていきます。こういう風景もまた美しいものです。
やがて、「これより妻籠宿」という案内板が見えてきます。
この先には「妻籠城跡」もあるのですが、今回の旅はここまでとします。
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