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大名町通りは、あまりに格式が高い通りだったせいで、通りの街並み構造・景観を保存することも徹底的に組み換えることもできないままになっている。
それがまた、ある意味では、混然としたこの街の景観の独特の面白みをもたらしている。
▲松本城公園の出入口から大名町通りを望む
▼都市のオアシス、水場
お城から見てこの通りの左側(東側)には、主に金融機関や大手通信会社などの企業ビル群が並び、右側(西側)には主にそば店や和菓子店などの店舗が立地している。
とはいえ、それぞれの側に店舗や企業ビルが入り混じっている。
この「ちぐはぐな感じ」が市街随一の目抜き通りの活気や「まとまり」をちょっぴり傷つけているような気がしてならない。もったいない感じだ。
私としては、信州で最大の城下町に似つかわしい景観・風情を個々に探して歩いてみた。
すると、小さな天主閣のようなつくりの古書店とか和菓子屋、そば店、鰹節点、古美術店などが良い味を醸し出しているではないか。
▲お城方面を振り返ると…
▲モダンなビルの入口に石造りの道祖神
この通りの街並み景観や雰囲気について、見方が厳しくなるのは、やはり大手門から松本城にいたる目抜き通りという格式にとらわれてしまう先入観のせいかもしれない。
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