城郭公園に北西端の入口から入ると、内堀の反対側に蓮池がある。これは、その昔は二の丸の外側の堀に続く水濠だったが、今では四囲を埋め立てられている。
蓮池の南側は樹林帯で、主に小ぶりな樹高の梅園となっている。公園内の絵地図によると、ここには江戸時代、八千俵蔵と呼ばれる穀物倉庫群があったようだ。
公園の北端の堀畔は今では道路になっている。堀に沿って東に歩くと、木製の橋が見えてくる。それを渡ると二の丸公園に入る。
右手の土塁は二の丸の北東端。 見張り台が一段高くなっている。
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二の丸公園の東北端には、一段高くなっていて見張り台のような場所がある。
そこから二の丸を見おろすと、芝生の広場が見えるが、そこには昔、二の丸御殿があったという。
広壮な二の丸御殿は明治維新後も存続し、廃藩置県後には筑摩県庁として機能していたが、まもなく焼失してしまった。
二の丸御殿は失われてしまったが、土台は残っている。広々とした芝生の広場を歩き回りながら、御殿の柱の礎石を辿ってみるのも面白い。
太鼓楼から外堀越しに本丸を見る
さて、太鼓門の上に太鼓楼があるが、階段を上って周囲を眺め回してみることをおススメする。もちろん、城から市街や周囲の景色を眺めるには、黒門から天主に上るのが一番なのだが。
【写真上】太鼓楼の踊り場から北東を眺めてみた。松本盆地を縁取りする山並みの高さは標高1000mくらいだ。その尾根筋の上に顔を出しているのは、戸谷峰(標高1629m)。
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