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▲石垣の下の通路のさらに下に谷に下る道がある。左手の屋根は蕎麦店のもの。
三之門をくぐって東に向かうと、料金所があって、そこから動物園に向かう通路と城跡めぐりの通路に分かれます。この辺りの地形は、3層の段丘になっています。
まず一番上にあるのが二ノ丸の高台。この二ノ丸の石垣下に南丸下や番所跡、北丸に連絡する通路がある段があります。さらにその下に広場のような平坦地があって、その端に手打蕎麦店があります。その先には木谷に下りていく小径に連絡しています。
◆曲折する連絡通路◆
▲番所脇から二之門跡を眺める。奥は南丸石塁。
南丸から木谷を挟んだ対岸には、米蔵などの蔵群が立ち並ぶ曲輪の高台がありましたが、今そこは動物園になっています。
さて、二ノ丸下の通路にはかつて水矢倉があり、それに続く南丸の石塁にも囲まれ、通路の幅は現在の半分以下だったようです。その狭い曲がり角に二之門がありました。この門をくぐると、右に二ノ丸、正面に番所があったのです。
往時、南丸と北丸に入るためには、二之門を左折して番所の前を抜け、さらに中仕切門を経なければなりませんでした。
場内の石垣は、戦時に敵兵の直進を妨害するような位置取りで配置されています。つまり、城郭は「桝形」ないし「桝形小口」の集合体になっているのです。
◆ ◆ ◆
北丸の遺構はほとんど残されていません。
往時は北丸は四方を石垣または石塁で囲まれていたようです。番所曲輪との間には石塁の仕切りがありました。そして、北丸曲輪全体が今より一段高くなっていたのではないでしょうか。
今では、通路沿いに稲荷神社があって、その奥(北側)に弓道場があります。
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