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長野県上田市東内
 
  上田市東内、独鈷山の南麓に法住寺という古い寺院があって、虚空蔵堂が大変に有名です。
  平安時代の貞観年間(859年 - 877年)に創建されたと伝えられる天台宗の古刹です。
  写真:参道石段の上にある虚空蔵堂

 
独鈷山南麓の古刹  


▲虚空蔵堂は室町時代に建立されたものだという

  法住寺の裏山、独鈷山は岩塊が屹立したような峻険な山です。その形状は神聖さや霊的なものを感じるほどに独特のものです。山の北側は「信州の鎌倉」と呼ばれる塩田平で、山麓にはいくつもの寺院や神社があります。
  つまり、山の南北に古代から霊場寺院が開かれていたのです。平安時代の9世紀には、この山は天台宗と真言宗がともに修験の場とする霊場だったということではないでしょうか。

■近隣にはいくつも温泉郷■


▲室町期風の入母屋屋根

▲棟両端側面位は赤い鬼面

  独鈷山の南麓には国道254号が東西に通っています。この国道沿いに法住寺の仁王門があって、その脇の集落内の小径を北にのぼると法住寺にいたります。
  国道254号を東に進んで国道152号に入って北東に進めば上田市丸子、南に進めば武石あるいは長和町にいたります。西に進めば鹿教湯温泉郷にいたります。
  独鈷山の北側には別所温泉があって、虚空蔵集落の西には霊泉寺温泉。というわけで、近隣にはいくつも温泉郷があるのです。


▲虚空蔵堂の東脇には社殿風祠

▲壇上から境内を見渡す

▲お堂脇にはシナノキの古木

  さて、この一帯の集落は虚空蔵と呼ばれています。法住寺の虚空蔵堂は、この辺りの信仰と生活の中心となってきたようです。
  集落内の坂道を北にのぼると、独鈷山の山裾にある法住寺の境内に入り、境内の最上段に虚空蔵堂があります。
  このお堂は室町晩期(1486年)に再建されたのだそうです。ということは、虚空蔵堂はそれ以前からあったけれども、何らかの災厄で失われてしまっていたということです。
  お堂の形は、棟幅が狭いけれども高さがある、室町期に特有の入母屋造りです。再建の時期から見て、禅宗風の様式も採用されているように思えます。


▲本堂前の庭園

▲庭園の池

  お堂のなかには虚空蔵菩薩像が厨子に入れて安置されているそうです。
  虚空蔵菩薩とは、広大無辺の知恵と慈悲を備えていて、人びとに知恵や知識を授ける菩薩のことだとか。「虚空蔵」とは「虚空の母胎」という意味で、虚空とは宇宙世界なのだそうです。虚空蔵菩薩は地蔵菩薩とともに宇宙世界を統べる大日如来を補佐しているのだとか。


国道254号沿いに立つ仁王門

虚空蔵集落のなかを往く小径

坂道をのぼって境内へ

境内入り口

薬医門内側右手に本堂がある

石段をのぼった最上壇に虚空蔵堂がある

お堂の向拝下には「福一満」の扁額
西側霊園から虚空蔵堂を眺める

裏手の霊園からお堂を見おろす

武家屋敷のような薬医門

もんをくぐると本堂がある

本堂正面の様子
 
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