岡谷から東に向かう国道20号は、下諏訪町に入ると「大社通り」の交差点で南に曲がります。そこを直進して国道142号に入り、坂道を上ると諏訪大社下社秋宮にいたります。
国道142号は秋宮の境内前で左折して、旧下諏訪宿の街並みを抜けて、北進し和田峠に向かって登っていきます。
下社秋宮の大鳥居前の地面は洒落た石畳で舗装されています。大鳥居の右手の小高い塙には八幡神社と恵比寿神社が祀られています。
▲大鳥居の左手には手水舎
鳥居に向かって左脇には手水舎があります。ここで手を洗って清めてから、大鳥居の前の神橋を渡り、なだらかな階段をのぼって拝殿に向かいます。
境内で参拝者を最初に迎えてくれるのは杉の巨木。この老杉は「根入りの杉」(または「寝入りの杉」)と呼ばれています。この大樹には「寝入りの杉」の伝説があって、真夜中に杉の木が眠り込んで枝を垂らすとか。樹齢は700年とも800年とも言われています。
▲神木の根入杉
境内の中央には巨大な神楽殿が控えています。大きさもさることながら、この神楽殿は造りが非常に珍しいものです。
神楽殿を上から見ると、T型をしています。屋根は正面側と奥側左右の三方が切妻となっていて、真後ろから見ると左右の切妻屋根の中央に破風のように入母屋屋根が設けられています。
神楽殿では盛大に神楽や舞楽が奉納されるますが、前方が舞台で後方が楽所と拝殿になっています。
こと造りから見て、神楽殿もそれ自体として社殿つまり神の座所となっているのです。
根入杉の脇の石段を下りると宝物殿があります。この中には、瑞花八陵鏡、八栄鈴、サナギの鈴、薙鎌等の祭祀遺物のほか、幕府の寄進状などの古文書が保管展示されています。
▲石段の下には宝物殿
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