▲晩秋の薄日が並木の影を路面に落とす
話が飛躍しますが、フランス印象派の画家たち(たとえばクロード・モネ)は、パリ郊外イール・ドゥ・フランスのアルジャントゥイーユ村の美しい樹林や並木道を好んで描きました。白馬村には、そんなバルビゾン派が好みそうな農村風景がいたるところにあります。
白馬村の塩の道を旅していると、印象派の絵画のように美しい農村風の並木道や樹林に頻繁に出会うことになります。「祈りの道」千国街道は、白馬村では「印象派風景の道」とも呼べそうです。私は、クロード・モネをとくに意識して風景写真の構図を取ってきました。
▲心和む農村風景ですねえ
▲里山のなかに家並みがある
▲国道148号沿いの古民家
リモートワークで信州に住みたい人、なかでも印象派の風景画が好きな人にとっては、白馬村の塩の道はこの上なく理想の散策環境です。私が太鼓判を押します。
さて、私は飯田神明宮から南西向きの農道を歩き、古民家を探しながら、犬川河畔のバイパス道路へと向かいました。その道は、白馬美麻線(通称オリンピック道路)から五竜スキー場に通じる道です。西には五竜岳と遠見連山が迫っています。
私が飯田を訪ねたのは2020年10月18日。紅葉は1000メートル付近まで降りてきていました。桜は紅葉の盛りから落葉へと移る間際でした。ナナカマドやウルシはこれから紅を深めていきそうな時季でした。
▲木立の奥が「まるに茶房」
▲古民家の前庭の池: 沢が水源らしい
さて、飯田集落歩きの後半は、飯田神明宮から出発して犬川河畔を西進し、国道148号号沿いにJR大糸線神城駅から道の駅白馬辺りまで歩くという道程です。青木湖北端から4キロメートルの地点まで進みました。
国道から犬川に沿って五竜スキー場に連絡する道路沿いということで、農村風リゾート地の雰囲気が漂う集落です。観光客への対応を考慮して補修・改修された古民家が目につきます。
だから、北アルプス山麓の田園地帯を散策(サイクリングを含めて)すると、大変に楽しい経験ができそうなところです。しかし、ほとんどの観光客は道の駅に駐車して食事や買い物をするだけのように見受けられました。もったいない話です。
神明宮の駐車場や村道脇の空き地に駐車して、歩きや自転車で長閑で美しい風景を眺めて回ることができるのに・・・。
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